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2023年05月28日

【2024年度】「森林環境税」と「森林環境譲与税」《沖縄 那覇 前島 レンタルスペース・オフィス Brilliantport(ブリリアントポート)》

カサブランカ会議室
2024年度から1人1000円が徴収されることになる新しい税をご存知でしょうか。
その名は「森林環境税」。
国内の森林整備などを目的に、住民税に上乗せされる形で納税者から直接徴収されます。

目次

1.「森林環境税」「森林環境贈与税」とは?
2.創設の経緯
3.森林環境税の税額と納税方法
4.納めた税金はどのように使われるの?
5.活用例
6.まとめ

1.「森林環境税」「森林環境贈与税」とは?

そもそも、森林環境税は「パリ協定」をもとに創設されたものです。
日本もパリ協定の締結国として温室効果ガスの排出量削減目標の達成を目指し、
さらに災害の防止にも取り組んでいます。
そして、そのような中の2019年3月に、
「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が公布され、
森林環境譲与税とともに森林環境税が創設されました。
森林環境
森林環境税とは、森林環境を整備する財源を確保するために導入された税金です。
税金は大きく分けて、
国に納める「国税」と、地方公共団体に納める「地方税」の2種類があります。
森林環境税は、2024(令和6)年度から、
国内に住所のある個人に対して課税される国税であり、
市町村において、個人住民税均等割と併せて1人年額1,000円が徴収されます。
その税収の全額が、国によって森林環境譲与税として都道府県・市町村へ譲与されます。

2.創設の経緯


森林には、国土の保全、水源の維持、地球温暖化の防止、
生物多様性の保全などの様々な機能があり、私たちの生活に恩恵をもたらしています。
しかし、林業の担い手不足や、所有者や境界の不明な土地により、
経営管理や整備に支障をきたしています。森林の機能を十分に発揮させるため、
各地方団体による間伐などの適切な森林整備が課題となっています。

このような現状に加え、パリ協定の枠組みにおける
目標達成に必要な地方財源を安定的に確保する必要が生まれ、
森林環境税及び森林環境譲与税が創設されました。
なお、森林整備が緊急の課題であることを踏まえ、
森林環境譲与税は、2019(令和元)年度から前倒しで譲与することとしています。

3.森林環境税の税額と納税方法

2024年度から日本に住所をおく人は、
1年間につき1人あたり1000円を森林環境税として納めることが義務となります。
国税である森林環境税は森林の多い山村部の人のみならず、
都市部に住む人も納めなければなりません。
徴収方法は、個人住民税に上乗せする賦課(ふか)徴収です。
個人住民税の均等割と一緒に市区町村において課税されます。

4.納めた税金はどのように使われるの?

日本には多くの森林があり、その広さは国土の約7割を占めるほどです。
世界的にみても森林が多い緑豊かな森林大国ですが、
その豊かな森林のなかには持ち主や境界がわからなくなっているところも多くあります。

さらに、木材の価格は低下し、高齢化が進むなかで林業の仕事に就く人は年々減少していて、
十分な手入れがされていないところも少なくありません。
荒れ果てた森林が増えている状況のなか、
人々にとって大切な森林を整備する必要性が求められていますが、整備にはお金がかかります。

そこで、森林環境税を国民から集め、その税収の全額を森林環境譲与税として、
全国の都道府県や市区町村へ譲与する法律が定められました。

森林環境譲与税は、市町村においては、「森林整備及びその促進に関する費用」に、
また、都道府県においては「森林整備を実施する市町村の支援等に関する費用」
に充てることとされています。
都道府県・市町村は、インターネットなどを利用してその使い道を公表しなければなりません。

5.活用例(以下引用:総務省)


▶地域林政アドバイザーの雇用 【秋田県大館市】
▶地方団体による間伐などの経営管理 【埼玉県秩父市】
▶モデル林の整備と市民参加型の植林体験 【静岡県三島市】
▶森林整備に関する講座の開講 【愛知県岡崎市】
▶公共施設における木材の使用 【神奈川県川崎市】

6.まとめ


日本は、森林が面積の約7割を占める「森林大国」にもかかわらず、
林業就業者の不足や、所有者不明の森林が増えるなど、深刻な課題を抱えています。
そう考えると「必要な税」とも言えますね。
森林環境税は人が生きる地球環境を守るための大事な財源です。
支払わなければならない社会保険料や税金が増えるなか、
国民にとっては負担が増えることになりますが、
納めた税金は自分や子どもたちの未来に向けた大事な環境作りに使われます。

各都道府県や市区町村は使途を公表することが義務付けられているそうなので、
自分が納めた森林環境税が具体的にどのように使用されたかを知りたい方は、
自治体のホームページなどで確認してみてはいかがでしょうか。

税は義務だからとただ納めるのではなく、大事なお金から納めた税金が、
どのような目的で何に使用されるかをしっかり把握しておくことが大切です。

本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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